鳴沙山の名の由来は、細かい砂が風に吹かれてサラサラと流れ落ち、まるで山が鳴いているように聞こえることから来ています。
高さ50~60mの砂山を歩いて登ろうとすると、足が砂にもぐりこんで大変なので、入口で客待ちをしている観光用の駱駝に乗って砂丘を進んで行くのが楽です。駱駝の背が高いためもあって、視界が広がり、なかなか味わえない風景を楽しむことができます。
鳴沙山を訪れる時刻は砂紋を真っ赤に染める夕暮れ時から夜がもっともよい。夕刻が涼しくなり、夕日の映る鳴沙山は美しく、月明かりの風景は幻想的です。ただし、細かい砂が舞ってカメラなどに砂が入ってしまうので要注意です。
一方、鳴沙山の山頂から、三日月形の泉が果てない砂漠の中に水をたたえているのが見えます。それが鳴沙山の谷あいに湧く月牙泉(げつがせん)です。長さ150m、幅50m、深さ4mの湖水で、砂漠の真ん中にあるというのに、3000年以上もの間、いまだかつて枯れたことがなく、砂に埋もれたこともないと伝えられます。現在、泉の畔には楼閣が再建され、緑の水草が生い茂る泉と、広大な砂丘とがすばらしい画面を作っています。